新築ワンルームマンション投資(区分所有)

みなさん、「東京の一等地にある見晴らしの良いワンルームマンションです!」などといったセールスの電話がかかってきた経験はありませんか?

ここでは、セールスの電話に乗せられて、『老後の個人年金』+『節税』と思って購入した新築ワンルームマンションで失敗したサラリーマンの例を見てみたいと思います。

このケースは、失敗例その1とかぶる部分もありますが、さらに深刻な事態になる事が多々あります。

あるサラリーマンが「何か良い投資はないかな」と思案しているところに、新築ワンルームマンション投資の勧誘電話がかかってきました。

話を聞くととても魅力的な内容です。ますます興味が湧いてきたサラリーマンは一念発起し、ローンを組んで新築ワンルームマンションを購入してしまいます。

ここのポイントは、「投資に少し興味がある」という点です。投資に全く興味がなければ、新築ワンルームマンション投資にはほとんど手を出さないでしょう。

話を戻します。サラリーマンが受けた説明によると、利回りが約5%、30年ローンでローンの金利が2.5%、差し引き2.5%のリターン、30年間サブリース(借り上げ)、節税対策にも有効、ローン返済後は自分の資産になるし家賃は個人年金になる、というものでした。

この説明を鵜呑みにすれば、銀行の定期預金などに比べるとはるかに有利な印象を受けます。ではどこに問題があるのか見ていきましょう。

まず、利回りが約5%ということですが、投資用不動産の売買で使われる利回りというのは、税金や経費(以下経費等)を全く考慮していない表面利回りと呼ばれる数字です。新築ワンルームマンションも同じです。

一般的に不動産投資にかかる経費等は家賃の20%程度となりますので、5%の80%程度が実際の収入になります。これですでにリターンは1.5%に減りました。

さらに、ワンルームマンションですから空室になるとたちまち家賃収入がゼロになります。家賃収入ゼロでも修繕積立金や管理費は毎月発生します

さらに、入退去があれば室内の修繕等が発生し収益を圧迫します。ワンルームマンションなので、入居者も単身者が多く転居も激しいため、入退去も頻繁に行われ修繕費が相当かかることになります。

空室リスクや入退去時の修繕費を考慮した時点でおそらくリターンはマイナスに陥るでしょう。つまり毎月自分の給与などから持ち出し(損失補填)ということになります。

次に、30年ローンの金利が2.5%という点ですが、これは当初数年だけの特別金利で、それ以降は金利情勢に応じた金利になるというものでした。つまり金利上昇リスクがあるということです。

次に、30年間サブリースというのも失敗例その1と全く同じで、数年ごとに見直しが行われ、見直しの度に条件が悪くなっていくのが一般的です。つまり将来的に家賃が下落するリスクがあるということです。

次に、節税対策になるという点ですが、自営業者や会社経営者なら本業との損益通算ができるので、ワンルームマンションの収支が赤字になれば節税にもなるでしょう。しかし、普通のサラリーマンでは損益通算など関係ありませんから、ほとんど節税の恩恵を受けることが出来ません

最後に、ローン返済後は自分の資産になるし個人年金にもなるという点ですが、そもそも30年も経過したワンルームマンションに資産価値はほとんどありません。失敗例その1だとまだ土地があるので資産価値はある程度確保できますが、ワンルームマンションなど建物は時間の経過と共に資産価値が減少し朽ちていくしかないのです。

しかも、資産価値の下落率は新築から数年が最も激しいため、失敗に気づいて売却しようとしても、売却価格がローン残高を下回ってしまうため売ることすらできなくなります。思い切って売却し損切りするにしても、多額のローンだけが残ってしまいます。

個人年金にしても、30年も経ったワンルームマンションだと、そうとう家賃を下げないと借り手がつきません。新築当初の家賃を個人年金としてアテにしていると、老後に痛い目に遭います

このように、良いことばかり並べ立てられたセールスも、キチンと突き詰めていけばかなり危ない橋だということがすぐに分かります。

その後このサラリーマンは、手放したくても手放せず、家賃の増加も見込めず、空室リスクに怯えながら、ローンを完済するまで赤字を垂れ流し続けるワンルームマンションを所有し続けるしかできなくなってしまったのです。


Next ⇒ 失敗例その3

スポンサードリンク


実物不動産投資編

Copyright© 2012~ 損しないための不動産投資ノウハウ&テクニック集 All Rights Reserved.